遷移を手がかりとして
鹿児島県の桜島や伊豆大島の火山の溶岩流の上のようなきびしい環境では、最初は植物の生育は全く不可能です。
しかし、夏と冬、昼と夜との急速な温度の変化・・・
あるいは乾燥と降水などの水分条件の物理的な変化によって、さしもの硬い溶岩もしだいに風化し、こわされて、砂礫状の土壌母材料が出来ます。
伊豆大島などの溶岩上では最初、割れ目にコケ類と共に草本植物のハチジョウイタドリ、ハチジョウススキなどが芽生えます。
梅雨の雨の中で発芽した幼苗が夏の乾燥で耐えられなく、土壌が少ないため枯死します。
しかし、そこで生じた有機物が土壌の母材料とまじり、土壌小動物・微生物が住みつくようになると、いわゆる土壌らしきものが発達します。
翌年の梅雨時にふたたび芽生えたハチジョウススキ、ヒメノガリヤス、ハチジョウアキノキリンソウなどの草本植物群落は、少し大きくなります。
しかし、また夏の暑さで枯死します。
このような状態をくり返しながら、だんだんと土壌が発達します。
そして、ついにヒメノガリヤスやハチジョウススキなどの草本植物が夏を越し、定着することができます。
したがって、より多くの有機物を形成し、土壌が発達するのです。